『自然を愛したカラヤンならではの演奏』
カラヤンがデジタル録音初期の時代にドイツグラモフォンの依頼で録音した屈指の名演が、
OIBPリマスターして蘇った。
この曲が注目をあびたのがケンペなら、この曲をスターダムにのし上げたのがこの演奏。
カラヤンは、この曲の超弱音を再現しうる録音技術と徹底したアンサンブルを鍛える時間、
非常に大がかりな演奏人員に多大なお金がかかる事をDG側に要求した。
スコア通りとはいえ実際その数たるやホルン表裏併せて20は圧巻。
自然を愛し、生涯アニフから離れる事がなかったカラヤンが
こうしたオーケストラを使い、アルプスを壮大にまた非常に丁寧に情景描写するその演奏は
何故に得意とするシュトラウスの音楽を晩年までしなかったのかも納得させられる。